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June 25, 2005

「オープン・ウォーター」 手に汗握らぬ怖さ

☆☆

ダイビングに行った夫婦が、偶然海に取り残され、
サメの恐怖と戦いながら一晩を過ごしました、
と、あらすじを描くと、サスペンスかホラーか、
「ジョーズ」か「キャストアウェイ」かと思うでしょうが、
ちょっと趣が違います。
「ジョーズ」のように、くるぞ、くるぞ、のあおりもなければ、
「キャストアウェイ」のような生きのびる知恵もない。
ただただ、漂流し、サメに襲われ、、、。
映画としての盛り上げは薄いけれど、
どっちが怖いって、こっちのほうが怖くないですか。
だって、ほんとにこんな場面に遭遇したら、
ほとんどの人はなすすべもなく、
ひたすら浮いているしかないんだから。
このまんま三時間くらいの大作にしたら、
文字通り、恐怖の体験で、みんなぐだぐだになるだろうに。
最後は意味深に終わり、
どういうことなのか、ちょっと私には判断できかねました。

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June 24, 2005

「愛の渇き」 のどが渇くぜ、浅丘ルリ子

☆☆☆

こんな古い日本映画、誰もコメントしないだろうけど、
三島文学ですよ、三島文学。
どう映画化したって、失敗しそうなのに、
妙に三島の匂いが残っていて、
しかも、字幕の使い方とか、顔のアップの入れ方とか
全篇カラーにするお金ないんだけど、
ちょっとだけでもカラーにしましたという
貧乏くさいパートカラーの入れ方とか、
観ているほうが気恥ずかしくなるほど、
若気の至り全開で、くすぐったいの、なんのって。
どろどろの関係になる原因がまた、
たかが安い靴下2枚だっていうんだからすごい!
浅丘ルリ子や石立鉄男の深刻顔なんて、
もはや、お宝ものです!
あの「北の零年」の行定監督も今年、三島文学に
挑戦するそうだけど、
いちどこういう先達の映画をじっくり研究してから
取り組んでもらいたいものです。
竹内結子も、浅丘ルリ子ののどが渇くほどのみだら顔を
ぜひ研究してみてください。

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June 10, 2005

「オペレッタ狸御殿」 あきれかえったぬきごてん

☆☆

出ました、鈴木清順!
これだけ長く生きてくると、
おもしろいとか、つまらないとか、楽しいとか、楽しくないとか
きっとそういうことはもうどうでもいいんですね。
傑作でも駄作でも、フィルムさえ回ってりゃ、
もうどうでもいいじゃんて感じ。
普通の感覚でいうと、なんじゃこりゃ、ってあきれ返る映画なんだけど、
(スタジオの床がそのまんま映ってる!)
あきれ返るのも、また娯楽。
娯楽、娯楽、みな娯楽、あっはっはっ、て
笑い飛ばされそう。
ご隠居がちょっと暇つぶしでつくってみました、という感覚が
どこまでもあふれかえる。
相変わらず、いい味、というか変な味出してます、清順爺。
チャン・ツィイーも、オダギリ・ジョーも、薬師丸ひろ子も、由紀さおりも
彼の前ではもうどうでもいいやって感じで、みんな怪演、怪演、
怪演二十面相、なんちゃって。
いや、それよりも美空ひばりまでが、あんなんなっちゃって、
こんなんなっちゃって、凄い、凄い。
夢に出そう。

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